■試験シーズン
冬の発表会の項で書いたとおり、2月前半までは小畑クラスの武蔵野・田辺クラスの国立音楽大学ともに、学内試験のシーズンです。演奏試験に向けて師弟ともに眼の色が変わる季節であります。それが終わると入試。今年もまた、事前指導していた学生全員が合格できました。4月から頑張ろう!
■1月22-27日(田辺)名古屋音楽大学大学院・集中講義
今季は院1年生4人、2年生2人。最終日の試演会では、前半がR.シュトラウスを中心にドイツ歌曲。ハムレットのヒロイン、オフェーリァの狂乱場面で歌われる詩にシュトラウスが付曲した後期の3部作を2年生の趙知奈さんが熱演(彼女は昨年の第7回東京国際声楽コンクール・新進声楽家部門で1位なしの2位を受賞しました)。
試演会後半はまずオペレッタ。ウィーン気質・チャールダーシュ侯爵夫人・ジュディッタなどにまじって、今回はミュージカル「エリザベート」のアリアも登場しました。最後はオペラ。シュレーカーの「烙印を押された人々」、シュトラウスの「エレクトラ」、ベルクの「ルル」など、意欲的なドイツ近代オペラのアリアが登場しました。短期の集中講義ですが、学生は非常に頑張って仕上げましたネ。
■(小畑)修士論文審査
小畑にとって、毎年恒例の仕事です。今年は3本。シュトラウスのオペラ「サロメ」「アラベラ」、およびサンサーンスの「サムソンとデリラ」をそれぞれ扱った大学院2年生の修了論文を担当しました。毎年ながらこの審査の機会に浮き彫りになる種々の課題を来期の執筆学生や指導教官たちと共有してブラッシュアップに努めています。声楽科の院生ですから多くの学生にとっては最初で最後の論文執筆ですが、これを通して、今後自分が演奏で扱う作品を研究する際のヒントとして活かしていけるような指導が求められます。